当医院では歯を抜かない矯正治療を心がけております。
みなさんは歯並びだけ良くなれば良いとお考えでしょうか?歯を抜けば口の機能は低下します。その結果、顔の骨の発育が抑制されます。一卵性双生児であっても、歯を抜くか、抜かないかで顔の成長が全く違った例もあります。顔貌の正しい発育と育成が大切です。
歯並びの問題は、顔の問題です。
歯並びと咬み合わせを治療して正しく咬むことで、上顎の骨に刺激が加わり、骨が育成され、口元の口輪筋を正しく使用したことにより、顔の表情筋が正しく活性化され、本来の顔を取り戻すのです。歯科医師は歯だけ治療しているのではありません。
歯並びが良いと、良いことが沢山!
矯正治療は美しい口元だけでなくお口(歯並び)のトラブルを防止する機能美・健康美を発揮する治療です。
- 歯磨きがラクになる
- 笑顔が明るく華やかに
- 口がしっかりと閉じて鼻呼吸ができる
- かみ合わせが良いと歯が長持ち
- しっかりと噛めると胃腸にもやさしい
- 発音がしやすくなる
歯並びを気にしている患者さんへ
矯正治療は2つの処置が必要です。
生物学的機能療法
正しく咬む訓練・食事の環境・悪習慣の除去処置
機械的な矯正治療
可撤式床矯正・形状記憶合金の処置
治療としては一般の矯正では歯を抜いて、顎と歯とのバランスを保ちます。当院は小さい顎を拡大して、歯を抜かずに治療します。(下写真の赤い部分を[ 床・しょう ]と呼びます。この治療方法を床矯正と言います)
矯正装置について
矯正治療に使用する基本的な装置はワイヤーを固定するブラケット、歯を動かす力を加えるワイヤー、奥歯に着けるバンドで構成されます。
患者さん毎に顔や顎の骨格・歯並び・癖など様々です。よって矯正装置と治療は全て患者さんに合わせたオーダーメイドの治療となります。
その他の装置として舌側に装着するタイプやマウスピースタイプ等がありますが、治療期間や治療費が通常の方法よりもかかります。治療の精度の観点からも金属製のブラケットを用い、外側(唇側)から矯正する方法が有利です。
生理的機能から生じる歯列不正は以下の点に注意しましょう
日々の姿勢の影響を考えましょう。
イス、テーブルでの生活様式で自然と猫背になっていませんか?ちょっとした生活環境から、からだの成長が抑制されてしまいます。
前歯で咬んでいますか?
食べ物を前歯で意識的にかぶりつきましょう。前歯を使わなければ、上顎の骨・顎は発育しません。正しく食べることが良い顔を作るのです。
治療開始はできるだけ早いほうが良いでしょう
正常の発育で、10才半から11才前ならば、犬歯が生えていません。それ以前の治療ならば、問題があるのは前歯だけですから前歯だけの治療で終了するケースがほとんどです。
左の写真は歯並びが悪いと思いませんか? 歯だけの問題でしょうか? 歯が並ばないほど顔が萎縮しているのです。
子どもの顔は大人の縮小形ではありません。すべての歯が並ぶ正しい顔の大きさに育成すべきです。 このままにしておくと治療が複雑になります。早期に治療を開始すると、装置の数も少なく、治療も短期間で終了します。経済的負担も少なくてすみます。